夏の定番、「吸水速乾繊維」は、汗を素早く吸い取って衣服の外に放出、湿気を逃して涼しくしてくれる夏には欠かせない素材。今ではユニクロのおかげもあって「ドライ」という呼び名がすっかり定着しています。
でもちょっと待って下さい、ドライポロ等で使われているポリエステルは代表的な化学合成繊維ですよね?糸になる前はPETボトルなどと同じ樹脂ですから、水を吸うってのはちょっとおかしな話だと思いませんか?
と、言うわけで今日はなぜ合成繊維が水を吸うのか?代表的な吸水繊維「クールマックスファブリック」を例にご説明します。
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米デュポン社が開発した(注1)吸水繊維COOLMAX®は、当初スポーツ用途としてトップアスリート向けに利用されていましたが、現在は、涼しく柔らかい特性を活かし、ファッションアパレルやユニフォームアパレルでも使われる高機能吸水速乾素材。毛細管現象を利用した汗の放出速度は綿の約5倍で乾燥しやすいことからイージーケア性にも優れているのが特徴です。
(注1)現在は買収により米インビスタ社がライセンスを保有
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■クールマックスは異型断面糸(いけいだんめんし)
上図は普通の糸とクールマックス糸の断面を比較したものですが、クールマックスは、UFOの様な形をしています。このような円形でない断面を持つ糸は「異型断面糸(いけいだんめんし)呼ばれ、合成繊維が生成時、自由に変形させることができる特性を活かし、糸自身に溝を付与しています。実は「クールマックスファブリック」の飛び抜けた吸水・放出性は、この溝を利用した「毛細管現象」で実現しています。
■毛細管現象ってどんな仕組み?
水などの液体には付着力があり、物体にくっつこうとします。表面張力でコップから水が溢れないのはそのためで、中の水がコップ内側にくっつこうとして起こる現象です。
この付着力によってコップの水が上昇する力を応用、管を毛細血管のように細くして一度に吸い上げられる水の重量を減らし、吸い上げ力を高めたものが毛細管現象の仕組みですが、クールマックスは糸の形状を工夫することで、その「細い管」を持つ繊維を実現したのです。人工的に作られた繊維の「毛細管」は、タオルやTシャツ等でお馴染みの綿(コットン)の約5倍という驚異の吸水・放出速度で汗を素早く放出し、いつもドライで快適な着心地を可能にしています。
ちなみに植物が根や葉から水や養分を全身に運ぶ仕組みも、この「毛細管現象」によるもの。筋肉を持たない植物は水分や栄養を得るために、大昔からこの力を利用していたのです・・・自然はやっぱり偉大ですね。
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